シミ、そばかす、シワ、たるみ、くすみ…私たちを悩ます肌トラブルの原因は、肌のバリア機能の低下が考えられます。肌のバリア効果が弱まることでほこりや紫外線などの影響を受け、肌にダメージが残ります。
バリア機能の低下は、肌のターンオーバーの乱れによって引き起こされます。美肌に必要不可欠なターンオーバーが生理周期と関係があるということをご存じでしょうか?
今回はこの両者の関係から導きだされる、美肌を手に入れる方法をご紹介していきます。
お肌のターンオーバーと生理周期の関係
肌が生まれ変わるターンオーバーの周期は、だいたい28日と言われています。28日周期でターンオーバーが正常に行われると、バリア機能も高い状態を維持します。
女性ホルモンの増減によって影響を受ける生理周期もまた、一般的な周期は28日です。女性ホルモンは、コラーゲンの生成、皮脂分泌、メラニン活性化などの肌の状態に密接に関係します。
肌が生まれ変わる一連の変化を調整するのが、女性ホルモンなんです。つまり肌が正常なターンオーバーを行うためには、生理周期に着目したスキンケアが必要です。
自分の生理に合わせたケアを
正常なターンオーバーを実行させるために、自分の生理に合わせたケアが必要となります。
女性ホルモンのエストロゲンは、セラミドを増やして肌の潤いを保つ働きがあります。一方プロゲステロンは皮脂分泌を活発にする働きがあります。
一般的にエストロゲンは月経後から排卵日にかけて分泌が増え、排卵後に減少していきます。一方プロゲステロンは、排卵後から分泌が活発になります。
生理周期に合わせた対策で
生理開始から5~7日目までの生理中は、ホルモンバランスの乱れにより肌も敏感になっています。刺激を与えずシンプルな化粧水、乳液だけの「守りのケア」が最適です。
生理後から排卵日までのおよそ1週間は、エストロゲン分泌がピークとなり、肌は潤いに満ち最も状態が良いです。この時期はピーリングなどのスペシャルケアも良いですね。
排卵後から1週間はエストロゲンが減少するため、肌は乾燥します。保湿重視のケアで肌トラブルを防ぎましょう。
生理前1週間はプロゲステロンが皮脂分泌を活発にするため、オイリーになります。この時期はさっぱりタイプの化粧水ケアを行いましょう。
女性ホルモンの働き
女性ホルモンには卵巣で作られるエストロゲンとプロゲステロンの2つがあります。これらが、月経周期や妊娠をコントロールします。
ホルモンバランスの乱れによって分泌量が過剰になったり減少したりすることで、女性の体調は悪くなりがちになります。月経異常や月経前症候群、生理痛、などの症状として表れるので注意が必要です。
お肌のターンオーバーとは
肌のターンオーバーとは、新陳代謝による肌の生まれ変わりを指します。新しく生まれた細胞が成長し、垢として剥がれ落ちていく過程のことです。ターンオーバーの周期はだいたい28日が最適だと言われています。
肌は表皮、真皮、皮下組織の3層から成っていますが、ターンオーバーが行われるのは肌表面の表皮だけです。真皮はターンオーバーしません。つまり真皮まで負った炎症などのダメージは、一生痕が残ってしまいます。
ターンオーバーが正常に機能することが、美肌への条件となります。
年齢を重ねることでターンーバーが乱れがちに…
美肌に欠かせないターンオーバーですが、年齢を重ねるごとに細胞も老化するため乱れがちになります。
ターンオーバーの乱れは加齢以外でも、生活習慣の乱れなどによっても引き起こされます。ターンオーバーはわずかな原因でもすぐに乱れてしまうので注意が必要です。
ターンオーバーを乱さないために
ターンオーバーを乱さないために、まず生活習慣を見直すことから始めましょう。
しっかりと睡眠をとり、規則正しい生活を心がけます。食生活にも気をつけ、栄養バランスのとれた食事をとることも大切です。
ターンオーバーを促す改善ポイント
ターンオーバーを促すポイントとして、まずビタミンを意識して摂るようにします。特にビタミンA、ビタミンB6、ビタミンCは、ターンオーバーの促進に大切な役割を果たします。
また紫外線対策をしっかりと行うことも大事です。紫外線は肌にダメージを与えて、ターンオーバーの周期を早めてしまいます。しっかりとカットしましょう。
ニキビ跡の色素沈着やしみに
ニキビ跡の色素沈着がシミとして残ることがあります。通常シミはターンオーバーによって薄くなっていき、自然になくなります。ところがターンオーバーが正常に機能しないと、いつまでも残ってしまうことがあるんです。
そんなときはニキビ跡専用の化粧品を使うのがおすすめです。ニキビ跡のケアだけではなく肌のターンオーバーを整えてくれるものもあり、改善が期待できます。
ターンオーバーの周期にも注意
ターンオーバーの周期は28日が理想です。加齢や肌の状態により周期が遅くなると、剥がれ落ちるはずの角質が残りどんどん厚くなってしまいます。肌のごわつきやくすみ、シミの残りやすい肌になります。
またターンオーバーが早すぎても、未完成な細胞が肌表面に出てしまうためバリア機能が弱くなります。乾燥肌や敏感肌の原因となります。
コスメジプシーになってしまわないように
目の前の肌トラブルだけに注目してしまい、何とか改善しようと次から次へとコスメを渡りあるく「コスメジプシー」になってしまわないよう注意してください。
コスメだけに頼らず食事や睡眠を大事にし、普段の生活や自分に合ったスキンケアを心がけるようにしましょう。
美肌には生理周期に合ったケアでターンオーバーの正常化へ
女性の肌を美しく保つには、28日周期のターンオーバーを正常化することが大切です。ターンオーバーの乱れはあらゆる肌トラブルの原因につながります。
さらに女性の肌は、28日周期で女性ホルモンの影響を受けて常に変化しています。この生理周期に合わせたスキンケアをしないと、肌にダメージを与えることにもなってしまいます。
いつものケアを月経周期に合わせたスキンケアに変えることで、正常なターンオーバーを手に入れるにもつながります。
自分の月経周期と肌のターンオーバーの周期の乱れを防ぐために、規則正しい生活習慣を見直すことも忘れないようにしましょう。