若い頃はきれいな手だったのに、気がついたらいつからか、手の甲に茶色いシミができている・・・。人前に手を出すのが恥ずかしい・・・。そんな方はおられませんか?
今回は手の甲にできたシミについて、その隠し方をご紹介します。
手の甲にシミができる原因は?
ほとんどは紫外線
手の甲にできるシミの大部分は紫外線によるものです。
紫外線を浴びるとメラノサイト(色素形成細胞)という細胞が刺激され、メラニンという物質が作り出されます。これは紫外線から肌を守るためなのですが、放っておくと、これがシミになるのです。
通常なら時間が経つとともに、ターンオーバーにより肌は生まれ変わり、メラニンは排出されます。しかし、年齢とともに新陳代謝が低下し、ターンオーバーも遅くなるとメラニンが蓄積し、シミとなって表れるのです。
ファンデーションで隠せるの?
手の甲のシミは、顔と同じようにファンデーションで隠すことができます。自然に隠すためには、カバー力と塗り方がポイントになります。
カバー力の強いものを
手は顔と違い、いつも動かしたり、物にあたったりしますので、強いカバー力が必要とされます。また、水や汗に強いということも大切な要素です。
最近では、ウオータープルーフでカバー力の強い手専用のファンデーションがたくさん発売されていますので、それらの中から自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。
また、伸びが良くカバー力のあるBBクリームをファンデーションの代わりに使うのもいいかもしれません。
塗り方も大事です
少量を薄く伸ばし、何度か重ね付けをしましょう。周りの肌の色と同じになるよう、様子を見ながら塗っていきます。
手は洗う機会が多いので、外出の際はシミ隠しに使ったファンデーションを持ち歩くようにしましょう。落ちてしまったら、面倒でもまめに塗り直すと、きれいな手の甲をキープすることができます。
カバーメークのためのファンデーションを
カバーメークとは、皮膚科で主に用いられる技術で、火傷や事故などでできた傷あとをファンデーションで目立たなくするものです。
肌に傷あとがあると、人前に出るのが憂鬱になり、精神的なストレスも大きくなります。そんな方達が自信を持って外出し、明るさを取り戻せるようにファンデーションの開発が進んでいます。
もちろん、のびがよく、水やこすれに強く、カバー力も大きいです。
普段から顔と同じように手のお手入れを
帰宅したら、クレンジング剤でファンデーションを落とし、顔と同じようにケアを続けましょう。そうすれば少しずつ、いずれファンデーションで隠す必要もなくなってきます
乾燥はシミの大敵です!
手のケアで特に大切なのが保湿です。手は、外出やトイレ後の手洗い、皿洗い等で、しょっちゅう水にさらされます。だから肌荒れや乾燥の心配がつきまといます。
乾燥するとメラニン色素の沈着を促進し、シミができやすくなるので、いつも保湿に気を配ることが大切です。
お湯は手の乾燥を早めますから、皿洗いの時は水かビニール手袋をする、入浴の際は手を浴槽から出しておくなどの工夫をして、手を乾燥から守りましょう。
また、日中は保湿クリームをこまめに塗りましょう。ファンデーションの下にも塗るのを忘れないでください。
UVケアも忘れないで
外出の時には手にもUVクリームを塗りましょう。日中、外を歩いたり、運転をしたりする時には、手袋やアームカバーも忘れずに。保湿とUVケアの両方ができる手袋も売られています。
夜は美白ケアを
夜は美白化粧水を、しっとりと吸い付くような感覚になるまで入れてあげましょう。その後、ハイドロキノン配合の美白クリームを塗ると、シミを薄くすることができます。寝る時は、保湿手袋をすると、さらに高い効果が得られます。
内側からのケアで、キレイな手をめざしましょう
体をつくるのは食べ物ですから、やはり、食生活を見直し、体の内側からのケアを考えることはとても大切なことです。
ターンオーバーを促す食生活を
シミをなくすには、肌のターンオーバーを促す食べ物を摂る必要があります。ターンオーバーを促す栄養素とそれを含む食品には以下のようなものがあります。
ビタミンA
皮膚を修復し、肌のターンオーバーを促進させます。また、肌の乾燥を防ぐ効果もあります。ビタミンAは鶏や豚のレバー、うなぎなどに多く含まれています。また、シソやニンジン、カボチャなどに多く含まれるベータカロテンは体内でビタミンAに変換されます。
ビタミンAは脂溶性ビタミンなので、油と組み合わせることで吸収率がアップします。
ビタミンB群
ビタミンB1やB2、B6などのビタミンB群は皮膚や粘膜の発育を促し、乾燥やニキビから肌を守ってくれます。ビタミンB群は豚肉や大豆、卵、乳製品、まぐろやかつおなどの魚類に多く含まれています。
ビタミンC
抗酸化作用が高く、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の生成を抑制してくれます。また、コラーゲンの生成にも関わっていて、肌の新陳代謝を高めてくれます。
ビタミンCを多く含む食べ物には、イチゴ、赤ピーマン、パセリ、芽キャベツ、ブロッコリー、柿などがあります。
レモンなどの柑橘類にも多く含まれていますが、柑橘類にはメラニンの生成を活発にするソラニンという成分が含まれているので、日中に食べるのは避けましょう。
ビタミンE
血液をサラサラにして、血流を改善する効果があり、細胞の新陳代謝を活発にしてくれるので、「若返りのビタミン」と呼ばれています。
また、紫外線から肌を保護する働きもあるため、シミやそばかすの改善に効果が期待できます。
ビタミンEを多く含む食べ物は、アーモンド、オリーブオイル、モロヘイヤ、アボガド、うなぎなどです。
セラミド
セラミドは肌の角質層に存在し、細胞と細胞の間でスポンジのように水分や油分を抱えこんでいます。もともと体内にある成分で、保湿効果や美白効果が期待できます。
セラミドはこんにゃくやブロッコリーなどに多く含まれています。
亜鉛
亜鉛は大変重要なミネラルで、主に細胞分裂や新陳代謝、タンパク質の合成、抗酸化、免疫活性化などの働きがあります
牡蠣や牛肉、鶏肉、豚肉、レバー、卵、ごま、ココア、のりなどに多く含まれています。
亜鉛はビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が良くなるので、牡蠣にレモンをかけるのは最高の組み合わせです。ただ、いつもそんな贅沢はできないので、普段の食卓にのりを取り入れるのがおすすめです。
カフェインはシミの大敵!
実は、カフェインはシミの大敵。カフェインの大量摂取は、ターンオーバーを低下させ、メラニンの色素沈着を招きます。
コーヒー好きの方には、とても困ったことだと思いますが、コーヒーに似た香りが楽しめるノンカフェインのチコリコーヒーやタンポポコーヒーを試してみてはいかがでしょうか?チコリやタンポポにはデトックス効果があり、肌荒れの改善も期待できます。
コーヒーだけではなく、緑茶にも多くのカフェインが含まれていますが、緑茶には緑茶カテキンという強力な抗酸化作用があるポリフェノールやビタミンも多く含まれています。それで、緑茶には美肌効果が期待できます。
シミを隠しながらも、ターンオーバーの促進でキレイな手をめざしましょう!
人に見せたくない、手の甲のシミ。ファンデーションで上手に隠しながらも、毎日のケアを続けましょう。
①保湿クリームやUVクリームの上にファンデーション
②夜は顔と同じように美白ケアを
③乾燥から手を守る
④ターンオーバーを促す食生活を
以上のことを心に留めて、キレイな手を取り戻しましょう。