手のカサカサの改善や予防に有効とされているハンドクリームですが、塗り方によっては十分な効果が期待できないといわれています。そこで、手のカサカサをハンドクリームで効果的に改善、予防する塗り方を、手荒れを防ぐポイントと合わせてご紹介します。
乾燥する季節だけでなく日常的に愛用している人も多いハンドクリーム。カサついた手に塗るだけでもある程度の保湿効果や手のカサカサの改善、予防が期待できますが、ただ塗るだけよりも効果的な塗り方があります。
ハンドクリームにはさまざまな成分が含まれており、手の症状によって有効な成分が異なります。そこで、正しい塗り方と一緒に、手の症状別のおすすめ成分や手荒れ予防に有効とされるポイントなどを見ていきましょう。
ハンドクリームを使うときの使用量と使用回数の目安
ハンドクリームで手のカサつきをケアするためには、ハンドクリームの効果が発揮されやすい使用量や使用回数の目安を頭にインプットしておくことが大切です。
使用量
両手全体にハンドクリームを塗る場合は、指の第1関節にたっぷりと取った量が適量とされています。チューブタイプの場合、3~4cmくらいが適量です。
塗ったあと、べたつく程度が目安で、べたつかないようであればハンドクリームを足すようにしましょう。手荒れやカサつきがひどい箇所は、目安の量を塗った後に少量を足して、重ね塗りするのがよいといわれています。
使用回数
使用回数は、1日3回程度が理想の頻度です。塗る時間に決まりはありませんが、外出前や水仕事の後、就寝前のタイミングがおすすめです。
ハンドクリームの正しい使い方
ハンドクリームだけをそのまま塗るだけでもハンドクリームの効果は期待できますが、より効果を高めたいのであれば、下準備をしたうえでハンドクリームを塗りましょう。ハンドクリームを塗るまでの手順は次の通りです。
化粧水で保湿
近くに化粧水がある場合は、化粧水を手になじませます。手をきれいに洗い、タオルなどでしっかりと水分を取ってから行うようにしましょう。
ハンドクリームと手を温める
ハンドクリームをムラなく伸ばして肌に浸透させたいのであれば、ハンドクリームや手を温めてから行うのが効果的とされています。
まず、手をホットタオルやマッサージなどで温め、その手にハンドクリームを適量取ります。そして、温まった手でハンドクリームを挟むようにして温めてから塗ると、手軽に伸びをよくすることができます。
ハンドクリームを塗る
ポイントは、圧をかけるイメージで丁寧にハンドクリームをなじませることです。
下準備ができたら、まず人差し指の指先の第1関節にハンドクリームをたっぷりと取り、反対側の手の甲にすべてのせます。そして、ハンドクリームの部分にもう片方の手の甲を重ね、円を描くようにゆっくりと回転させながらクリームを広げましょう。
ある程度広がったらハンドクリームの上に重ねた手をひっくり返し、手のひらでハンドクリームを押さるようにして各指に広げていきます。上から圧をかけながら広げる程度でOKです。無理にすり込まないようにしましょう。
指先までハンドクリームが行き渡ったら、指1本1本塗り伸ばしていきます。指を反対側の手で握り、指の付け根部分から指先に向かって滑らせるように塗るのがポイントです。乾燥しやすく、ささくれなどができやすい、爪の脇も人差し指と親指でつまむようにしてクリームをなじませましょう。
最後に両手を組み合わせ、指の股にもクリームをなじませれば終わりです。
手荒れの症状で使い分けたいハンドクリーム
市販のハンドクリームでも、自分の症状に合ったものを選ぶことで手のかさつきの改善や予防が期待できます。ただ、十分な効果を得るためには、症状にあった成分が含まれるハンドクリームを選ぶ必要があります。
軽度なカサつきには保湿系ハンドクリーム
かゆみやあかぎれ、ささくれなどのひどい手荒れ症状がなければ、保湿系ハンドクリームがおすすめです。保湿をすることで肌の乾燥が防げ、みずみずしい肌を保つことができます。
かゆみ症状があるならかゆみ止め成分を含むハンドクリームから
肌の乾燥が強いと、乾燥によるかゆみ症状が起こりやすいです。かゆみが我慢できず、かいてしまうという人は、まずかゆみ止めの成分が含まれているハンドクリームから使い始めると症状の改善を効果的に行えるといわれています。
かゆみが治まったら、乾燥を防ぐためにも保湿力の高いハンドクリームに切り替えましょう。
あかぎれやささくれができているならビタミン含有のハンドクリーム
あかぎれやささくれは肌の血行不良のサインです。ビタミン系のハンドクリームで血行の改善や肌のターンオーバーを促しましょう。
特に、ビタミンEは血行を促進する効果が高いといわれています。ハンドクリームを選ぶ際には、ビタミンEに注目して選ぶとよいかもしれません。
粉が吹いた角質タイプは尿素系ハンドクリーム
肌の乾燥が進むと、白く粉を吹いたような肌になります。これは、肌が角化している証拠。角化した肌には、硬くなった角質をやわらげる作用のある尿素系のハンドクリームがおすすめです。
ただ、尿素系ハンドクリームは高い効果が得られる反面、刺激が強いといわれています。したがって、肌が敏感な人や日常的にハンドクリームを使用するような人はあまりおすすめできません。
敏感肌の人は角質タイプでも別のハンドクリームを使用し、日常的にハンドクリームを使用する人はほかのハンドクリームを使い分けるようにしましょう。
また、傷があるところに使用するとしみて強い痛みを感じます。傷がある部分には塗らないようにしましょう。
手荒れ予防に有効とされる4つのポイント
ハンドクリームでのケアも重要ですが、手をカサつかせない生活習慣も大事なポイントになります。手を保護しているバリアは、次のような生活習慣で壊されるといわれています。
・熱いお湯の使用
・手や指先の冷え
・過度な洗剤の使用
・手を洗ったあとにしっかりと水分をふき取らない
・水仕事や刺激の強い洗剤を使うときなどでも手袋を使用しない
家事などの水仕事の際は、ゴム手袋などを使用してお湯や洗剤が手に直接触れないようにし、手を洗った後はしっかりと手を拭くことが大切です。また、ゴム手袋などで手を保護していても、手洗いのたびに石けんを使用すると、手の保護バリアを壊してしまいます。
石けんは必要以上に使用しないようにし、手を洗った後には化粧水で保湿してからハンドクリームを塗りましょう。
ポイントを押さえればハンドクリームでカサカサ知らずの手に
手のカサつきの改善や予防にハンドクリームを使っている人は多いですが、ただ塗っているだけでは効果は実感しづらいです。
手をカサつかせる生活習慣を見直し、しっかりと下準備をしてからハンドクリームを塗れば、効果的に肌を保護することができます。
ハンドクリームの効果を最大限に発揮するためも、自分の手の状態にあったハンドクリームをチョイスし、ポイントを押さえた塗り方でハンドケアをしましょう。
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