肌の汚れをしっかりと落とすことができる、アルカリ性の石鹸が人気です。石鹸は毛穴の詰まりまでしっかり落としてくれそうですが、実際のところはどうなのでしょうか。ニキビ肌に使っても問題がないのかも、気になるところです。
弱酸性の石鹸は、肌に良いイメージがあります。どちらを購入すべきか、迷っている人も多いかもしれません。今回はアルカリ性石鹸と弱酸性石鹸の違いと、ニキビ肌にはどちらが良いのかを調べていきます。
アルカリ石鹸はニキビに効果的?
ニキビの原因となる毛穴の角栓は酸化した皮脂と古い角質が混ざり合ったものです。その70%はタンパク質だと言われています。
アルカリ性の石鹸には、タンパク質を溶かす性質があります。つまりニキビの角栓対策に効果的だと言えます。
またアルカリ石鹸には、ニキビに良くない界面活性剤を肌に残さない性質があります。石鹸自身も肌に悪い合成界面活性剤は使わず、天然の原料から作られているのでニキビ肌の方も安心です。
アルカリ性の石鹸のメリット・デメリット
アルカリ石鹸にはメリットとデメリットがあり、使用できる肌質と使用を控えた方が良い肌質に分かれます。自分の肌はどうなのか、使用前にチェックしましょう。
アルカリ性の石鹸のメリット
弱酸性の肌は、アルカリ性の石鹸で洗うとアルカリ性に傾き、つっぱる感じになります。肌は自身の中和能力によって、再び弱酸性へ戻します。
この肌本来の中和能力を鍛えることで肌を強く育て、健康な肌へと導きます。
アルカリ石鹸のデメリット
アルカリ石鹸は、敏感肌には刺激が強すぎることがあります。健康な肌の人には肌を鍛える良い刺激になっても、敏感肌の人には赤みや湿疹などの炎症を引き起こす可能性があります。
石鹸に配合されている成分
石鹸は動物や植物からとれる油脂に、水酸化ナトリウムなどのアルカリ成分を配合して作られます。石鹸によく使われる成分を見ていきましょう。
グリセリン
植物油から作られる透明の液体で、アルコールの一種に分類されます。周りから水分を引き寄せる性質があるので、優秀な保湿剤としての一面があります。
オレイン酸
オリーブオイルや紅花油、ひまわり油に多く含まれます。皮膚を柔らかくする作用があり、角質のごわつきや小じわを防止します。
リノール酸
オリーブオイルや紅花油、コーン油などに多く含まれます。角質からの水分蒸発を防ぎ、肌バリア機能を高める効果があります。
パルミトレイン酸
マカダミアナッツに多く含まれます。肌細胞の再生に関わり、ニキビの改善やアンチエイジングに欠かせません。
本物の石鹸はアルカリ性
そもそも石鹸とは、脂肪酸とアルカリ成分が化学反応によりできた成分を指します。つまり本物の石鹸は、アルカリ性石鹸を指します。
最近は弱酸性や中性の石鹸も販売されていますが、それらは正確には石鹸と呼ぶことはできません。合成界面活性剤入りの合成洗剤です。
弱酸性の石鹸が販売されている理由
弱酸性の石鹸に含まれる合成界面活性剤は、アルカリ石鹸に含まれる植物由来の界面活性剤とは違い、安価で作りやすいという特徴があります。低コストで大量生産がしやすいという利点があります。
純石鹸を使ったら肌が乾燥してしまう人へ
合成界面活性剤無添加の純石鹸を使っているのに肌が乾燥する場合、本当の無添加ではない可能性もあります。
無添加の表記はとても曖昧で、例えば香料を配合していないだけで無添加と表記されるものもあるくらいです。成分表をよくチェックして、本当の無添加の石鹸を選びましょう。
ニキビがある肌はこんな成分に要注意
ニキビ肌の人は、石鹸の遊離アルカリに要注意です。遊離アルカリとは石鹸中に含まれる反応できずに残った強アルカリです。石鹸を使ったときに刺激を感じることがあるのは、この成分のせいです。
遊離アルカリの存在しない高品質の石鹸を選ぶようにしましょう。
ニキビ肌の改善には石鹸が最適
ニキビ肌の改善には、弱酸性石鹸よりもアルカリ石鹸が最適です。弱酸性だと素肌と同じなので優しいと言われていますが、実際に美肌効果のある美人の湯はほぼ弱アルカリ性です。
弱アルカリには、古い角質を取れやすくし新陳代謝を高める働きまであり、ニキビ改善におすすめです。
敏感肌でなければニキビの改善にはアルカリ石鹸を
アルカリ石鹸は健康な肌の人が使うと、肌本来の力を鍛えることができ、より良い肌へと導きます。ただし敏感肌の人が使うと、肌に赤身や湿疹などの炎症が出ることがあるので注意が必要です。
古い角質を取れやすくし、ターンオーバーを促すアルカリ石鹸の働きは、まさにニキビの改善におすすめです。ニキビに良くない合成界面活性剤が配合されていないのも、嬉しいところです。
アルカリ石鹸を使って、肌を甘やかさないニキビ対策をぜひ初めてみてはいかがでしょうか。