葉酸は生きていく上で必要となる栄養分で、妊娠中は特に積極的に摂取した方が良いと言われている成分です。食べ物からの摂取が難しいので、サプリメントを利用して摂取している人も多いと思います。
ですが、葉酸サプリを摂取することで肝臓に負担がかかるという噂があります。母子の健康を保つために葉酸サプリを摂取するのに、肝臓に負担がかかってしまっては意味がないですし、安心してサプリを飲むことが出来ないですよね。
葉酸サプリが肝臓に負担をかけるというのは本当なのでしょうか?調べてみましたので、見ていきましょう!
肝臓ってどんな働きをする臓器なの?
そもそも肝臓というのはどのような臓器なのでしょうか?
肝臓は沈黙の臓器とも言われていますので、少々の不調ではこれといった症状がありません。しかし、体のだるさや目覚めの悪さといった症状が出るようになります。肝臓とは関係ないと思っている症状が肝機能の低下によるものだったりするのです。
肝臓は生きていく上で欠かすことの出来ない働きをしています。一体どのような働きをしているのか見ていきましょう。
解毒
肝臓は栄養を取り込んで身体の各部位が必要とする物質につくりかえる代謝という重要な役割をしています。そして、毒物や老廃物を無害なものにつくりかえる解毒も行っています。
解毒というのは、体内に入った薬やアルコールなどを1度肝臓に入れたあと、毒物を分解して無毒化にする作用のことを言います。
肝臓が健康できちんと働いている場合は解毒作用も正常に行われますが、肝機能が低下すると解毒作用も低下してしまうので、毒素やアルコールの分解もうまくいかなくなってしまいます。
栄養貯蔵
肝臓というのは人の体の中に存在する臓器の中では最も大きな臓器になります。肝臓がこれほど大きいのは、健康を保つためにさまざまな役割があるからです。
有害物質の解毒・分解のほかにも人が生きる上で欠かすことの出来ない栄養の貯蔵をする役割もあります。肝臓は生産とリサイクル、そして清掃を行う臓器なのです。
肝臓に負担をかけてしまうサプリメントとは
肝臓が疲れてしまうとさまざまな不調を引き起こしてしまうことになります。沈黙の臓器とも言われているので、普段から健康には気を付けておきたいものですよね。そのためにサプリを摂取しようと思う人も少なくないと思います。
肝臓に良い効果をもたらしてくれるサプリにもいろいろな種類のものがありますが、逆に肝臓に負担をかけてしまうサプリもありますので、上手に選ぶことが大切です。そこで肝臓のサプリメントの選び方について解説していきたいと思います。
化学合成のサプリメント
サプリメントの中には化学合成されたサプリメントがあります。化学合成サプリメントは値段が安くて手に入れやすいですし、作る側もお金をあまりかけずに大量に作ることが出来ることから、いろいろなメーカーが作っています。
そのため、どこでも手軽に購入することが出来ますが、化学合成のサプリメントは肝臓に負担をかけてしまう可能性があります。そんなことになっては意味がありませんので、化学合成サプリメントはおすすめ出来ません。
石油から合成された成分なら肝臓に負担がかかる
化学合成されたサプリメントは、濃度を高めることも難しくありません。
簡単に濃度を高めることが出来るので、濃度が高いと良いものというように感じるかもしれませんが、自然なものではないために体内に吸収するまでに時間がかかります。そうするとその分負担がかかってしまいます。
栄養素の分解を行うのは肝臓の役割なので、石油から合成された成分などのサプリを摂取すると肝臓に大きな負担がかかってしまうことになるのです。
合成されたものではなく天然の葉酸なら食品に近く体への負担が少ない
化学合成されたサプリメントは肝臓に負担がかかってしまうと言いましたが、その逆で天然の成分であれば肝臓への負担はほとんどかからないと言えます。
完全な天然サプリメントは値段が高い上に作っているメーカーが少ないのですが、肝臓の働きの改善を期待してサプリメントを摂取するのであれば、化学合成のものではなくて天然のものを選ぶようにするのが1番です。
葉酸サプリを摂取する場合でも、天然の葉酸を摂取するようにしましょう。
脂溶性ビタミンのサプリメント
ビタミン系のサプリメントは、「水溶性」と「脂溶性」の二種類に分けらることが出来ます。
水溶性か脂溶性かの違いによってサプリメントの効果は大きく違ってきます。というのも水溶性ビタミンというのは、その名前の通り水に溶ける性質があるビタミンで、脂溶性は脂に溶ける性質を持つビタミンだらです。
脂溶性ビタミンは体外に排出されにくいという特徴があるので、サプリメントで使用するときは大量摂取に気を付けなければなりません。
ビタミンA・D・E・Kなどが脂溶性ビタミンで体の中、つまり肝臓に蓄積されてしまう
ビタミンには脂溶性のビタミンと水溶性のビタミンの2種類があるといいました。
脂溶性のビタミンには、ビタミンA・K・D・Eなどがあります。水溶性のビタミンであれば、尿などで排出することが出来るのですが、脂溶性ビタミンは尿などから排出されないので、摂りすぎると肝臓に蓄積されてしまうことになります。
ビタミンCや葉酸などのビタミンB群は水溶性ビタミンで、必要以上に摂っても問題ない
葉酸などのビタミンB群は水溶性ビタミンになります。水溶性ビタミンは、尿などと一緒に体外にすぐに排出されます。
脂溶性ビタミンをたくさん摂取すると肝臓に負担をかけてしまうことになりますが、すぐに体外に排出される水溶性ビタミンであればたくさん摂取してもすぐに体外に排出されるので、とくに問題はありません。
配合されている添加物には要注意
サプリメントには多かれ少なかれ添加物が含まれていることがほとんどです。100%天然成分のものなんてほとんどありません。
添加物が含まれていてもそれを処理するのが肝臓の役割なのですが、添加物がたくさん含まれているサプリを摂取してしまうと、肝臓は必要以上に働かなければならないことになってしまいます。そんなことになると肝臓への負担が大きくなってしまうので、注意するようにしましょう。
天然成分であっても添加物が配合されている可能性が
サプリは健康のために使用するものですよね。サプリを摂取して肝臓に負担がかかっていても意味がないので、どうせなら添加物が一切含まれていない天然成分のものを摂取したい!と思うのは当然のことだと思います。
しかし、100%天然のサプリメントというのは、残念ながらほとんど存在しないというのが現状です。あったとしても値段が非常に高かったり、空気中の酸化によってすぐに品質が悪くなってしまったりします。
天然成分と記載されていても、添加物が含まれていることが多いということを頭にいれておきましょう。
添加物も肝臓の負担になる
添加物を処理する役割が肝臓にはありますが、添加物がたくさん含まれているものを摂取すると肝臓の負担がその分増えます。処理しようとして必要以上に肝臓が働くので、疲れるようになるわけです。
そして、その疲れを癒そうとして眠くなったり体がだるくなったりしてしまいます。肝臓に負担を多くかけていると、肝臓の病気になってしまう可能性もありますので、添加物の摂取は出来るだけ控えるようにしましょう。
原材料をチェックし添加物がどれだけ配合されているかを気にかけよう
100%天然成分のサプリはほとんどないのですが、添加物が少ないサプリはあります。ですから、サプリを摂取するのであればサプリの成分表示を鼓膜チェックするようにして出来るだけ含有量が少ない製品を選ぶようにしましょう。
添加物が少ないサプリの方が効果も高くなるので、きちんとチェックするようにしてくださいね。
過剰摂取にならないよう用量を守って飲む
健康を保つための手助けをしてくれるサプリですが、体に良いからといってたくさん摂取すれば良いというわけではありません。
過剰に摂取するとかえって体調を悪くしてしまう可能性もありますので、大量摂取には気を付けなければなりません。
必要以上に摂取してしまうことで肝臓にも負担がかかる
肝臓は体に毒となる成分を分解する解毒作用があります。
同時に栄養素を保存するという働きもしてくれるので、必要以上に栄養を摂取してしまうと、その栄養は肝臓に貯蓄されることになります。そうすると肝臓も必要以上に働ければならなくなってしまうので、とても負担がかかります。
肝臓だけでなく体の負担になることもあるのでサプリの過剰摂取は避ける
葉酸は水溶性ビタミンなので、多少多く摂りすぎても体外に排出されやすいので、そこまで神経質になる必要はありません。だからといって必要以上に摂取していると肝臓へ負担がかかってしまうのも事実です。
1日に摂取する目安の量や、これ以上飲むと過剰摂取になるというような記載はきちんとされているので、容量はきちんと守って摂取してください。過剰摂取は避けるようにしましょう。
まとめ
今回はサプリメントを摂取することで肝臓に負担がかかるかどうかということを見てきました。サプリで必要な栄養素を補うのは大切ですが、添加物が多く含まれているものを摂取したり、サプリを過剰摂取したりすると、かえって肝臓に負担がかかってしまいます。
ですから、健康のために葉酸サプリなどのサプリメントを摂取するのであれば出来るだけ添加物が少ないものを、容量を守って正しく摂取するようにしてください。