楽しいお出かけで、ついうっかり日焼け・・・。ヒリヒリ痛みもつらいけど、かゆみはどうしようもありませんね。「ああ、もう、掻きむしりたい!」そんな経験はありませんか?そんな時の、かゆみを抑える効果的な方法をお教えします。
日焼けすると、どうしてかゆいの?
日焼けは火傷と同じ状態です。日焼けがひどい場合は皮膚がかなりのダメージを受け、水分を失って乾燥してしまいます。乾燥して皮膚がカサカサになるとかゆくなるのです。
もう一つは、体内で、ダメージを受けた部分を修復するためにリンパ液が集まり、それが水ぶくれとなってかゆみの原因になるのです。表面に水ぶくれができていなくても、皮膚の下には小さな水ぶくれがたくさんできていることもあります。
とにかく冷やす!
上手な冷やし方
日焼けは軽い火傷をしている状態なので、まずはとにかく冷やすことが一番です。
手の一部を火傷した場合なら流水をかけ続けるとよいのですが、顔や首全体を冷やさなければいけないので、氷水に浸したタオルか氷や保冷剤を包んだ濡れタオルを肌に当てましょう。
冷たいシャワーや水風呂に入るのもおすすめですが、水圧の強いシャワーは肌のダメージを大きくする可能性があるので注意してください。
肌全体が紫外線のダメージを受けているので、かゆみがないところも冷やしましょう。
NGなやり方
冷たくしたいからと冷湿布を貼るのは痛んだ肌に刺激を与えることになるのでしてはいけません。保冷剤を直接肌につけると低温やけどの危険があるので、これもしないでください。
たっぷりと保湿する
上手な保湿ケアのしかた
日焼けすると、皮膚内部の水分が蒸発してしまいますので、たっぷりと保湿しましょう。値段の高い化粧水を、もったいないからと少量つけても効果はありません。安くても浸透するものをたっぷりと使いましょう。
つけた後、数秒間、手の平で頬を包み込むようにして化粧水を肌に浸透させます。または、コットンにたっぷりと含ませてパックするのもおすすめです。
NGなやり方
先程も言いましたように、高価な化粧水を少量使っても効果はありません。日焼けした日は肌がとても敏感になっているので、栄養分がたくさん入ったものを使うと、肌を刺激し、ダメージを大きくします。
市販の塗り薬でかゆみをシャットアウト
かゆみがひどいと、だめだと分かっていても、つい掻きむしりたくなりますよね。しかし、掻いてしまうと、症状を悪化させ、回復を遅らせます。そういう時は市販薬を使うという方法もあります。
軽い火傷にはオロナイン
オロナインH軟膏には、痛みや炎症を抑える働きがあり、「効能・効果」のところには「軽い火傷」と書いてありますので、日焼け後のかゆみにも効果を発揮します。
主成分はクロルヘキシジングルコン酸塩液という長い名前のものですが、これは痛んだ皮膚の修復を助け、殺菌効果、抗菌効果に優れています。また、ステロイド剤は含まれていないので安心です。
但し、「軽い火傷」とは1度の火傷のことで、水ぶくれができるなどの2度以上の場合は、自分で判断せずに、必ず専門医に診せましょう。そのままにしていると、傷跡が残る場合もあります。
ムヒでかゆみを抑える
虫さされの薬として根強い人気を誇る商品ですよね。ジフェンヒドラミン、l-メントール、dl-カンフルという有効成分がかゆみを抑え、鎮める働きをしますので、日焼け後のかゆみも確実に抑えることができます。
但し、ムヒS以外の商品にはステロイド剤が入っていますので、湿疹、かぶれ、感染症などの副作用の心配があります。何回もむやみに塗ることは避けた方がいいでしょう。
消炎効果と保湿効果に優れたアロエ軟膏
アロエには消炎効果があるので、日焼けによる火傷の炎症を抑えることができます。また、アロエに含まれているムコ多糖類は非常に保水性に優れているので、日焼け後の肌には最適です。
それから、アロインやアロエエモジンという成分はUVBを吸収して発赤や炎症を防いだり、メラニン色素の生成を抑えたりする働きがありますので、シミやそばかすを抑える効果もあります。
市販の飲み薬でかゆみを撃退!
日焼けの範囲が広すぎて、冷やしたタオルだけではなかなか十分に対応ができないという場合は、解熱剤でかゆみを抑えるという方法があります。
意外に思われるかも知れませんが、市販の解熱剤には、ほてった体を冷やす作用がありますので、日焼け後の熱を抑え、かゆみも抑えることができるのです。
ロキソニン
ロキソプロフェンナトリウムが主成分で、解熱・鎮痛効果があり、胃に優しいのが特徴です。使用する時は用法・用量を守りましょう。
バファリン
解熱鎮痛薬として長年使われてきたアスピリンが主成分です。但し、鎮痛薬や解熱薬で喘息を起こしたことのある人は飲んではいけません。また、お酒を飲むと、胃や肝臓に副作用が出やすくなるので注意してください。
イチゴパワーで日焼けをガード
イチゴにはレモンの2倍ものビタミンCが含まれています。ビタミンCはシミやソバカスの原因となるメラニンの生成を防いでくれますので、日焼け後におすすめの食べ物です。
イチゴにはビタミンC以外にも、同じくメラニンの生成を抑えるエラグ酸も含まれています。また、ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、はりのあるお肌を作る働きをします。保湿効果が抜群ですから、日頃からイチゴを食べておくと、日焼けをしても負けない潤い肌が保たれ、日焼け後の乾燥による痛みやかゆみから守られます。
レモンやオレンジなどの柑橘類には、紫外線に反応して肌にダメージを与えるソラレンという物質が含まれているので、朝から食べるのは心配ですが、イチゴにはそんな心配はありません。だから、朝食にイチゴを食べる習慣をつけて、日焼けや乾燥から肌を守りましょう。
やってはいけない3つのこと
絶対に掻かないで!
当然ですが、かゆみに耐えられないからとつい掻いたりしないでくださいね。ダメージを受けた肌の修復力が落ちる一方になります。
絶対に剥がさないで!
皮が白く浮き上がるまで、我慢してください。浮き上がっても、絶対にむりやり剥がさないでくださいね。シミになってしまいます。
キュウリやレモンのパックはだめです!
キューリやレモンを直接顔の上に置くパックは、良さそうですけど、してはいけません。レモンだけでなく、キューリにもソラレンが含まれており、紫外線にあたるとシミの原因になるので、逆効果です。
残すのは楽しい思い出だけに
いかがでしたか?うっかり日焼けによるかゆみにはこのような方法で対処しましょう。でも、まずは日頃から日焼け防止を忘れないことが美肌の基本ですよ。せっかくのお出かけ、楽しい思い出ばかりを残しましょうね。