飲みたいけど心配も!葉酸サプリの危険性ってやっぱり考えた方が良い?

葉酸サプリは薬ではなく栄養補助食品、だから副作用の心配はないのではと思うかもしれません。しかし、場合によっては摂取することで思わぬ事態を引き起こす可能性もあります。

考えられる葉酸サプリの危険性について、ご説明しましょう。

妊活中から妊娠中、そして授乳中までの長い間、欠かせない栄養素・葉酸。特に妊娠初期は1日に必要な量がぐんと多くなりますし、食べ物だけで取るのは大変なので、サプリメントを活用している人も多いでしょう。

葉酸サプリメントは栄養補助食品なので、医薬品と違って副作用のリスクはありません。しかし、場合によっては母子ともに思わぬ体調不良を引き起こしてしまう可能性があるのです。

我が子の健康を願って摂ったサプリメントが、逆に健康被害の引き金になる…なんてことのないよう、今回は葉酸サプリの危険性についてご説明しましょう。

妊活中・妊娠中の葉酸摂取量目安は?

葉酸はおなかの赤ちゃんの成長に大切なのは広く知られていますが、いったいどれくらいの量を摂ればいいのでしょうか。

妊活中・妊娠中は1日400㎍を目安に摂取

厚生労働省は、妊娠中の葉酸サプリは400μgを目安に摂取するよう推奨しています。これは特に、妊娠3か月までの初期に葉酸が必要量に届いていないと、赤ちゃんの脳や神経が正常に発達しない先天性の神経管閉鎖障害を引き起こす原因にもつながります。

赤ちゃんの先天性異常発症リスクについては、アメリカが1992年に先駆けて葉酸の摂取量との関係を強調しており、その後、各欧米諸国で葉酸による神経管閉鎖障害発症リスクの低減対策が開始されています。その結果、発症リスクはアメリカで約50%、カナダで約45%、南アフリカで約30%も減少したのです。

食品だけでは摂取量を満たすことが難しい

葉酸は野菜や柑橘系の果物、レバーといった普段口にしやすいものに多く含まれていますが、葉酸は水溶性ビタミンの一種のため、熱や水、光に弱いのです。そのため、加熱調理で壊れたり水に溶けてしまったりしやすいため、食品に含まれている葉酸量は半減してしまいます。

例えば、葉酸を豊富に含むほうれん草は、生の状態だと100gあたり210μgの葉酸を含んでいますが、ゆでると110μgまで減少してしまいます。

それに加えて、食品に含まれる葉酸は「ポリグルタミン酸型葉酸(天然葉酸)」といって、体内での利用効率が約50%程度にとどまるのです。

厚生労働省も葉酸をサプリで摂取することを推奨

こうした理由から、食品だけで葉酸をたくさん摂るのは大変なので、厚生労働省も特に妊娠初期は葉酸サプリメントで葉酸を補給することを勧めています。

日本で一般的に売られている葉酸サプリメントは、科学的に製造された「モノグルタミン酸型葉酸(合成葉酸)」で作られています。天然のポリグルタミン酸型葉酸のほうが安心で体によさそうなイメージかもしれませんが、モノグルタミン酸型葉酸は、体内利用率が約80%とポリグルタミン酸型葉酸よりはるかに高く、効率的に葉酸を摂ることができるのです。

葉酸サプリの危険性について

どんなに体にいい栄養素でも、服用方法や回数を守らないと体に悪影響を及ぼしてしまいます。葉酸サプリメントの場合はどういった危険があるのでしょうか。

サプリの場合過剰摂取になる可能性がある

いつでも簡単に補給できるサプリメントだからこそ、摂りすぎて過剰摂取につながってしまうことがあります。
 

手軽に摂取できるため

先ほどお話ししたように、モノグルタミン酸型葉酸を使ったサプリメントはポリグルタミン酸型葉酸よりも体内での吸収率が高いため、肝臓に貯蓄され、過剰摂取につながりやすいという注意点があります。

妊娠中だと、つわりでご飯が食べられないことも少なくありませんが、そのため「今日はサプリメントを多めに飲んだ方がいいかも」「昨日のみ忘れたから2日分飲もう」などと思った時に、パッと飲める手軽さが過剰摂取につながるのです。

詳しくは後ほどお話ししますが、葉酸にも一日の摂取量上限があり、それを超えてしまうと体調が悪くなってしまいますので、手軽だからと言って飲みすぎには注意しましょう。
 

海外製の葉酸サプリなど、1日の摂取目安を超える葉酸が含まれている場合も

日本では、一日当たりの葉酸摂取量は400μgですが、アメリカでは800μgの摂取が推奨されているなど、欧米主要各国で葉酸摂取量は0.4μg~5mgと言われているところもあります。

そのため国産ではほとんどない、一日の摂取目安が日本の基準値を超えているサプリメントもあるので、購入する際はどれくらの葉酸が含まれているのかをしっかり確認する必要があります。

葉酸以外の成分との相互作用が心配

栄養は1つに特化して摂取しても、体内ではうまく吸収されません。例えばカルシウムはマグネシウムがないと骨の外に溶けだしてしまい、十分に働くことができません。

葉酸はビタミンB6 やB12、Cといったほかのビタミンとの相互作用によって体の中で十分に効果を発揮します。内閣府の食品安全委員会も「複合影響によるよる健康被害の可能性は極めて低い」と否定しています。

ただ、抗がん剤や睡眠薬など、飲み合わせが悪く葉酸の効果が減少してしまう医薬品はあるので、心配な方はかかりつけ医に相談してくださいね。

添加物によるアレルギー

葉酸自体にアレルギー報告はありませんが、葉酸サプリメントには様々な添加物が入っている物もあり、それがアレルギーを引き起こす原因にもなります。

例えば「乳糖」はサプリメントのカサを増やすために含まれていることが多いのですが、その名前の通り牛乳が原料となっています。そのため乳製品のアレルギーがある方はもちろん、牛乳を飲むとお腹が痛くなったり下痢の症状が出てしまう「乳糖不耐症」の方も要注意。

乳糖を含むサプリメントを飲んでお腹が痛くなった方もいるので、含まれたサプリメントは選ばないようにしましょう。

信頼できるメーカーの葉酸サプリなら危険性は少ない

葉酸サプリメントを作っている会社は、通販サイトも含めると膨大な数に上ります。こうも多いと、どのサプリメントが安心して飲めるのか迷ってしまいますし、品質の善し悪しも心配になりますよね。

そのようなときは、サプリメントを製造しているメーカーの実績や信頼性を判断基準に選ぶのも一つの手です。ホームページを見て、どれだけ原材料にこだわっているか、添加物の危険性はないのかなどといったことが詳しく書かれているメーカーがベストです。

中には特許出願中など理由を付けて詳細をうやむやにしているところもありますので、そうしたところは気を付けた方がいいでしょう。またサプリメントの口コミサイトもたくさんありますので、飲んだ方の実際の声を参考にして、信頼できるメーカーを見極めるのもいいですね。

葉酸サプリの過剰摂取でどんな危険が?

ここでは、実際に葉酸サプリメントを多く摂りすることでどういったリスクが出るのかについてお話しします。

過剰摂取で吐き気・食欲不振・むくみ・かゆみ・呼吸障害などが起こる場合も

葉酸サプリは1日の摂取目安量を守れば何の心配もありませんが、必要以上に摂ってしまうと「葉酸過敏症」という、かゆみや蕁麻疹、吐き気、食欲不振、不眠症、むくみ、呼吸障害などの症状が発生する可能性があります。

サプリメントを数日分まとめて飲むと、このような症状を引き起こしてしまうので摂取量はしっかり守りましょう。

過剰に摂取した葉酸は尿と一緒に排出されます。もし症状が出ても、数日間葉酸サプリを控えれば体調がよくなるケースがほとんどなので、過剰に心配する必要がありませんよ。

胎児の喘息リスクが上がるケースも

葉酸を必要以上に摂り続けた場合、葉酸過敏症がママの体に起きるだけではありません。なんとお腹の中の赤ちゃんが、小児喘息になるリスクが25パーセント高くなることが最近の研究で分かったのです。

妊娠中は葉酸がとても大切ですが、特に必要なのは妊娠3か月までの初期で、中期以降は非妊娠時より少し多めの量が適量とされています。そのため、妊娠後期は葉酸必要摂取量が少ないのに、必要以上に葉酸サプリメントを摂ってしまうことで過剰摂取による影響を受けやすいといわれています。

1日の摂取目安を守って葉酸サプリを飲み、プラス普段の食事なら過剰摂取の心配はない

赤ちゃんの健やかな発育のために良かれと思って摂取したものが、反対に母子ともに健康被害を招いてしまうのは悲しいですよね。しかしこれはあくまで過剰に摂取した場合なので、サプリメントを大量に飲まないよう気を付ければ大丈夫です。

厚生労働省は妊娠中の葉酸サプリ摂取量は400μgと推奨しています。

食事から摂る葉酸は、先ほどもお話ししたように熱や水に弱い上、体内利用率が低いため、過剰摂取につながる心配はほとんどありません。レバーなど、葉酸を豊富に含むものを続けて食べ過ぎるといったことがなければ、過剰摂取の心配はないので、心配しすぎる必要はありません。

1日1,000㎍を超えないように注意

それでは葉酸の〝摂りすぎ〟とはどれくらいの量のことを言うのでしょうか。

厚生労働省は1日の葉酸摂取量の上限値を1000μg(1mg)としています。食欲不振や吐き気といった葉酸過敏症が出るリスクや、おなかの赤ちゃんに小児喘息が発症する可能性も、この1000μgを超えて摂り続けることでリスクが上がります。

ただ、葉酸は水溶性ビタミンの一種なので、通常の食生活で摂りすぎてしまうことはまずありません。サプリメントのパッケージを確認して、1日の分量をしっかり守れば問題ありません。

なるべくなら天然の葉酸で添加物が配合されていないものを

葉酸の必要量や過剰摂取によるリスクが分かったところで、最後に、サプリメントを選ぶうえのポイントをご紹介します。

合成葉酸は肝臓に蓄積され過剰摂取につながる可能性が

合成葉酸と呼ばれるモノグルタミン酸型葉酸を使ったサプリメントは、体内吸収率が高いため、肝臓に貯蓄されやすく過剰摂取につながりやすいという注意点があります。そのため、いくら数日飲み忘れたからと言って、1日でまとめて飲むなんてことは絶対NGです。

その反面、過剰摂取につながりにくいのがポリグルタミン酸型葉酸で作られたサプリメントです。最近では100%天然葉酸で、かつ無添加のサプリメントも販売されているので、こうした安心できる成分を選ぶことも一つの手です。

着色料、香料、保存料などの添加物が胎児に悪影響を与える場合も

お腹の赤ちゃんは、まだ肝臓の解毒作用が弱いので、添加物の影響を受けやすくなっています。そのためサプリメントは原材料に気を付けて安全なものを使っているかどうかしっかり確かめましょう。特に注意したい添加物は、着色料、香料、甘味料、保存料です。

着色料の中には、「二酸化チタン」という着色料物質があるのですが、アメリカでは不妊の原因で、また発がん性が高い物質の1つに数えられています。そのほか、「ラック」や「コチニール」という着色料物質には動物性たんぱく質のアレルギー報告があります。

保存料で注意が必要なのは、パラオキシ安息香酸イソブチルです。あまり聞きなれない名前ですが、清涼飲料水に多く使われるもので、発がん性リスクやダウン症といった染色体異常の危険があるとされています。

甘味料はサプリメントを飲みやすくするために含まれていますが、 甘味料の「アセスルファムK」は染色体異常を引き起こし、奇形や脳障害を招く可能性があると言われています。また砂糖より甘味が強いため甘味依存が高くなり、肥満や糖尿病になる可能性があります。また香料は「イソチオシアン酸アリル」と「ベンズアルデヒド」に発がん性の危険があります。

まとめ

葉酸サプリメントの危険性についてお話してきましたが、いかがでしたか?

水溶性ビタミンの一種である葉酸は、尿と一緒に排出されてしまうので、毎日必要量を摂り続けることが大切です。とはいっても、うっかり飲み忘れることがある日もありますよね。

おなかの赤ちゃんの成長に欠かせない成分ですし、栄養補助食品だから2日分まとめて飲んでしまおうか・・・とも考えたくなる気持ちはわかりますが、そこは自分と赤ちゃんの健康を考えてぐっとこらえてください。

こうした飲み忘れがないよう、朝起きたらすぐ飲むといったように一日の決まった時間に飲むよむのがおススメですよ。安全なサプリメントを選んで、母子ともに健康なマタニティライフを送ってくださいね。

合わせて読みたい記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう