貧血で鉄剤使用中!葉酸サプリも同時に摂って大丈夫?摂らない方が良い?

妊娠中は貧血になりやすいもの、病院で鉄剤を処方される妊婦さんも多いようです。妊娠中積極的に摂りたいサプリに葉酸サプリがありますが、鉄剤を使用中の妊婦さんが同時に葉酸サプリを摂取しても問題ないのでしょうか?

鉄剤と葉酸サプリについて、正しい摂取方法や飲み合わせを調べてみました!

最近では、女性の4人に1人が鉄不足と言われていて、貧血は現代病の1つに数えられています。その上、妊娠中は自分だけでなく赤ちゃんの血液も作らなければならないため貧血が悪化しやすく、病院で鉄剤を処方される妊婦さんも多いようです。

妊娠中、積極的に摂りたいサプリに葉酸サプリがありますが、鉄剤を使用中の妊婦さんが同時に葉酸サプリを摂取しても問題ないのでしょうか?そこで今回は鉄剤と葉酸サプリについて、正しい摂取方法や飲み合わせを調べてみました。

貧血なら鉄分補給!鉄分について知っておきたいこと

貧血の原因が鉄分不足だということはもはや一般常識ですが、ここでは改めて鉄分の働きについてお話しします。

鉄分の働きとは

鉄分は必須ミネラルの1つ。血液中の大部分を占める赤血球のヘモグロビンを作るために必要な成分で、古くから貧血の特効薬として重宝されていました。

鉄分には「機能鉄」と「貯蔵鉄」の2種類あります。機能鉄は体内の鉄分の6割から7割を占め、血中のヘモグロビンの中にヘム鉄として存在しています。貯蔵鉄は残りの2割から3割で、肝臓や骨髄などに蓄えられ、機能鉄が少なくなった時に使われます。

貧血予防以外にも鉄分補給が必要な理由

鉄分は汗と一緒に体外に失われてしまうなど、簡単に不足しやすい成分です。不足すると体にはどのような影響が出るのでしょうか。

鉄分が不足するとどうなる?

鉄分は汗と一緒に体外に排出されてしまうなど、簡単に不足しやすい成分です。不足すると体にはどのような影響が出るのでしょうか。

症状

鉄分が不足すると、ヘモグロビンが十分に作れなくなるので貧血になります。

また体に酸素が十分に回らなくなるので、細胞の代謝が悪くなったり、疲労を感じたり免疫力が低下したりと様々な症状が出ます。

この他にも、鉄分はハリのある肌の元となるコラーゲンを作り出す重要な成分の1つなので、鉄分が不足すると肌の弾力が失われてしまいますし、爪がもろくなってしまいます。

障害

深刻な鉄分不足が続くと、体には様々な障害が出ます。

例えば細胞の再生が正常に行われなくなるので、頻繁に再生されている食道の粘膜が食べ物の刺激で剥がれ落ちてしまい、食べ物が飲みこみにくくなる嚥下障害が起こる可能性があります。

また、パニック障害も鉄不足によって引き起こされるものの1つ。パニック障害はセロトニンという脳内の神経伝達物質の不足で起きるとされているのですが、このセロトニンは鉄分やたんぱく質、ビタミンなどの栄養素が材料になっているので、鉄欠乏症の影響をとても受けやすいのです。

鉄分が多く含まれる食材・効率の良い摂取方法

食品から摂った鉄分の体内吸収率はわずか約8%しかなく、ほとんどが体外に排泄されてしまいます。

鉄分は含まれる食品によって「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」に分かれます。ヘム鉄は肉や魚などの動物性食品、非ヘム鉄は野菜や海藻、豆類といった植物性食品に多く含まれています。2つは吸収率が違い、ヘム鉄の方が吸収率が非ヘム鉄より数倍高いといわれています。

とは言え妊娠中は体重管理をしなければなりませんし、高カロリーなものが多い動物性食品ばかり食べるのは厳しいですよね。しかし、ヘルシーな食品に含まれる非ヘム鉄は動物性たんぱく質やビタミンCを一緒に摂ることで吸収率が上がるのです。

例えばひじきの煮物に豚肉を加える…といった調理の工夫で効率よく摂ることができるのでぜひ試してみてください。またコーヒーや紅茶、ワインなどタンニンは鉄分と結合して水に溶けにくくなるので吸収が阻害されてしまいます。過剰摂取は避けましょう。

鉄剤で副作用が出ることもある

病院で処方される鉄剤には、人によっては副作用が出る場合があります。

胃痛・胃もたれ・吐き気

鉄剤による副作用の中で最も説明を受けることの多いのが、吐き気や胃のむかつきです。鉄剤の服用で胃の粘膜が刺激されるために起きてしまいます。胃を守る薬と一緒に飲んでも吐き気が収まらないことが多いので、とても厄介な症状です。

中には胃がむかむかしたり胃痛がひどくて吐いてしまう人もいます。

便秘・下痢

胃の不調と同様、鉄剤の刺激を受けやすいのが腸です。鉄剤を飲み続けることで体が慣れ、症状は改善される人が多いですが、人によっては1か月以上も不調が続く人もいます。

あまりにも症状が続いたり、辛かったりする場合はかかりつけ医に相談しましょう。

かゆみ・発疹・蕁麻疹 など

発症率がそれぞれ0.1%未満と低い症状ですが、鉄剤の過敏症としてかゆみや蕁麻疹などの皮膚異常が出る場合があります。

これらの症状が出たら、我慢せずにすぐ医師の診断を受けましょう。

妊娠中にも必要な葉酸とは?

妊娠中に必要な栄養素として広く知られる葉酸。

葉酸はいったい体内でどのような働きをするのでしょうか。

葉酸とは?どんな働きをする?

葉酸は水溶性ビタミンB群の一種で、貧血を防いだり、細胞の育生・再生をサポートしたりといった役割があります。

貧血というと鉄分不足のイメージが強いかもしれませんが、実は鉄分単独では赤血球の十分な材料になりません。葉酸とビタミンB12が一緒に働くことできちんとした赤血球ができるのです。この働きから「造血のビタミン」とも呼ばれています。

また細胞の再生に関わる葉酸が不足すると、口や胃といった食べ物の消化で粘膜が消耗される器官で粘膜が再生されなかったり、傷の治りが遅かったり、皮膚のターンオーバーが悪くなったりします。

またアメリカの研究では、葉酸とビタミンB12を多く摂ると、肺がんにかかるリスクが低下するという報告があります。

妊娠と葉酸の関係は

葉酸には、たんぱく質などの合成に働きかけて細胞分裂をサポートし、赤ちゃんの正常な体を作る働きがあります。

特に妊娠1か月ほど前~妊娠3か月の間に十分な摂取が大切で、もしこの時期に葉酸が不足してしまうと、赤ちゃんの脳を作る神経管が正常に発達せず、赤ちゃんが先天性疾患を患う可能性があるのです。

先天性疾患には、神経管閉鎖障害という、無脳症や下半身まひなどが起きる二分脊椎症があります。十分な葉酸を摂ることで先天性疾患を予防できるので、意識して葉酸を摂るようにしましょう。

葉酸の摂取方法

実は妊娠中に必要な葉酸は、通常の食生活を送っているとなかなか十分に摂取できません。豊富に葉酸を含む食べ物を知り、また効率の良い摂り方を知って取り入れてみましょう。

葉酸が多く含まれる食べ物

葉酸は特にレバーにたっぷり含まれていて、あとはホウレンソウやパセリといった緑黄色野菜、うなぎに豊富に入っています。身近な食べ物に多く含まれているので、1日の摂取目安量はすぐ摂れるかと思いきや、実は妊娠期に食べ物だけで葉酸を摂るのは結構難しいことなのです。

その理由は、葉酸は酔余性ビタミンなので熱や光、水に弱く、調理方法によっては分解したり溶け出してしまい、生の状態から調理後には半減してしまうから。また食品由来の天然葉酸は、体内への吸収率が平均で50%にとどまるというデメリットがあります。そのため食事からの十分な葉酸摂取は難しいのです。

葉酸サプリの利用

こうした理由から、厚生労働省は特に妊娠初期は葉酸サプリの活用を勧めています。日本で広く売られている葉酸サプリは、化学的に製造された合成葉酸で作られているのですが、この合成葉酸は食品由来の葉酸よりも体内吸収率が高く、なんと約85%なのです。

厚生労働省は妊娠初期にあたる女性は、1日あたり食事から240μg、サプリメントから400μg摂るよう勧めています。つわりがひどくて何も食べられない日もあるでしょうし、サプリメントも活用しながらうまく栄養補給しましょう。

葉酸サプリと鉄剤の飲み合わせは問題なし

結論から言うと、葉酸サプリと鉄剤の併用は問題ありません。その理由についてご説明します。

葉酸サプリは健康補助食品であり薬ではない

葉酸サプリは、食事だけでは十分に補えない栄養をサプリメントで補う健康補助食品であり、食品と同じと考えて大丈夫です。医薬品であれば飲み合わせの心配がありますが、葉酸サプリは一緒に飲んでも問題ありません。

葉酸サプリには鉄分が配合されているものもある

一般的に売られている葉酸サプリのパッケージを見ると、「葉酸」という文字が大きく表示されているので、一見すると葉酸しか入っていないような印象を受けます。しかし中には鉄分が配合されているサプリメントも結構多いのです。

鉄剤は葉酸と同じくらい妊娠中の方にとって大事な栄養素ですし、鉄分と葉酸は相互作用する関係にあるので一緒に摂った方が効率がいいのです。葉酸と鉄分を一緒にとって、貧血を予防しましょう。

鉄剤で副作用が出るなら葉酸サプリがオススメ

鉄剤には化学合成されて作られた鉄分が多いため、中には吐き気といった服作用が出る人もいます。その時は葉酸サプリを飲むのがおススメです。

葉酸サプリには、血液を作る葉酸だけではなく、鉄分やビタミンB群が一緒に入っているものが多くあります。しかも葉酸サプリで鉄分が入っているものは、天然由来の鉄分を抽出したものが多く、副作用の心配もないのです。鉄剤が飲めない人はぜひ葉酸サプリを試してみてください。

葉酸サプリには造血に必要な栄養素もたっぷり

葉酸サプリには、貧血に悩むママに嬉しい栄養素が豊富に含まれています。

血液を作るには鉄だけではなく葉酸・ビタミンB6、B12も必要

血液の約7割を占める赤血球。その赤血球の中にある血色素・ヘモグロビンは赤血球の主要な構成物質です。鉄分はヘモグロビンを構成する重要な成分ですが、鉄分単独では十分に作用することができません。

そこで必要になってくるのが、葉酸やビタミンB12の栄養素です。

ビタミンB12と葉酸は別名「造血のビタミン」と言われています。葉酸は赤血球内のDNAを合成し、ビタミンB12がその働きをサポートします。これらの成分が集まって、正常な赤血球を作るのです。

葉酸サプリなら血液を作るのに必要な栄養素が一度に摂れる

妊娠中は赤ちゃんの成長のためにママの血液が大量に使われるため、葉酸やビタミンB群が多く消費されます。全てを食事だけで補うのは大変ですし、あれやこれやとサプリメントや薬を飲むのは大変ですよね。

しかし葉酸サプリには、商品によって差はありますが葉酸だけでなく鉄分やビタミンB群などがたっぷり含まれているものが多くあります。どれも健康な血液を作るのに一つも欠かせない栄養素なので、葉酸サプリも取り入れてみると楽に補給することができますね。

まとめ

鉄剤と葉酸サプリの効果や飲み合わせについてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。

貧血に悩む女性は多いですが、妊娠中はさらに血液が必要になります。貧血が重症化し、立ちくらみによって転倒し、最悪流産するというケースもあります。

血液が増えれば 赤ちゃんへの酸素や栄養も届きやすくなるので、赤ちゃんもすくすく育ちます。また美肌効果もあるので、貧血の解消は妊娠中のママにとっていい事尽くめ。健康な血液を作る素となる鉄分や葉酸、ビタミンB群は合わせて積極的に摂り、貧血によるリスクを減らしましょう。

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