妊娠中や妊娠したい妊活中の女性にとって葉酸は欠かすことの出来ない成分であると言われています。
しっかりと摂取することが大切であると言われていますが、葉酸を食べ物から摂取するのは難しいです。
そのため、サプリからの摂取がおすすめであるとされていますが、葉酸サプリはいったいいつから飲み始めて、いつまで飲むべきなのか分からない・・・と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、葉酸サプリをいつからいつまで摂取するのが理想的なのか見ていきたいと思います。
葉酸はなぜ必要?どんな働きがある栄養素?
葉酸は生きていく上で欠かせない成分であると言われていて、妊娠中や妊活中の女性は特に摂取しておきたい栄養素であると言われていますが、どうして必要なのでしょうか?一体どのような働きのある栄養素なのでしょうか?
なぜ葉酸を摂取するべきと言われているのか、どういった作用があるのかを見ていきましょう!
葉酸とは?
葉酸とは水溶性ビタミンB群の一種です。葉酸は体内の新しい細胞を作るときに必要な栄養素になります。
ビタミンはみなさんも良く知っている栄養素だと思いますが、「葉酸」というのはあまり聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか。
葉酸は野菜のほうれん草から見つかった成分で、人が生きていく上で欠かすことの出来ない栄養素で、赤血球をつくるのにも大きな役割がある栄養素です。
お腹の中にいる赤ちゃんにもとても大切な栄養素であるということが分かっているため、妊娠中は葉酸を摂取した方が良いと言われています。
葉酸が必要な理由
これまで葉酸がそれほど注目されることはなかったのですが、食生活が欧米化するようになってから、葉酸が注目されるようになりました。
葉酸は細胞のDNAを作る酵素をサポートする栄養素で、成長には欠かすことの出来ないビタミンです。不足すると、貧血や動脈硬化を起こしやすくなるという危険性が高まるので、積極的に摂取することが必要になります。
葉酸は体内でどんな働きをするのか
身体の細胞が作られるときになくてはならない栄養素である葉酸は、体内で赤血球の形成を助ける働きをしてくれています。この働きによって、造血のビタミンとも言われいます。
葉酸はお腹の胎児の正常は発育にも重要な働きをすると注目されています。
葉酸を多く含む食品
●野菜類で葉酸の多い食品
ほうれん草、アスパラガス、ブロッコリー、枝豆、春菊、とうもろこし、ケールなど
葉酸は野菜全般に特に多く含まれています。
なかでも葉酸が発見されたとされる野菜であるほうれん草、枝豆やアスパラなどは100gあたりの葉酸の含有量がとても多いので、摂取しやすいです。
●果実類で葉酸の多い食品
いちご、アボガド、マンゴー、ドリアン、ライチ
果実類にも葉酸が豊富に含まれている食品があります。1度に取れる量も多いので、摂取する方法としては優れていると言えるでしょう。
●肉類で葉酸の多い食品
鶏肝臓、牛肝臓、豚肝臓、スモークレバー
肉類ではレバーに多くの葉酸が含まれていますので、レバーが好きな方は積極的に食べるようにしましょう。
妊娠と葉酸の関係とは?
葉酸は生きていく上で欠かすことの出来ない栄養素ですが、特に妊娠中の妊婦さんは積極的に摂取した方が良い栄養素であると言われています。
どうして妊娠中に積極的に摂りたい栄養素の1つに葉酸があるのでしょうか?
その理由について紹介したいと思います。
妊活中に葉酸が必要な理由
葉酸は妊娠中だけでなく妊活中にも必要な栄養素であるとされています。
妊娠前から葉酸を摂取しておくと、赤ちゃんが無脳症などを発症するリスクを低減させることができると言われています。そのため、妊娠する前から健康に気を使っておくことはとても大切になるわけです。
妊娠する1カ月前から葉酸を摂取するのが良いとされていますが、女性にとっては必要な栄養素ですので、出来るだけ早い時期から摂取しておきたいものですね。
妊娠中の母体と胎児に葉酸が必要な理由
妊娠中に積極的に摂りたい栄養素の1つに「葉酸」があります。
葉酸は胎児の神経や脳の発達に大きな役割を果たすため、不足してしまうと神経管欠損症や無脳症といった奇形や先天性障害の赤ちゃんが生まれてしまう危険が高まるのです。
葉酸をきちんと摂取しておけば先天性障害のリスクを軽減することが出来るというわけです。
体調を整えてくれる作用もあるので、妊娠初期から葉酸を摂取していれば急に体調を崩すことも予防出来ます。流産の危険性も葉酸の摂取で防ぐことが可能となります。
葉酸が不足することでどんな影響があるのか
葉酸が不足すると貧血を起こしやすくなります。ただでさえ妊娠中は貧血になりやすいので、注意しなければなりません。
葉酸欠乏性貧血というのですが、貧血を起こさないためにも葉酸は積極的に摂取しておくことが大切です。
また、葉酸が不足すると脈硬化が起こりやすくなるのですが、そうすると妊娠高血圧症になる危険も出てきます。
特に高齢出産になる妊婦さんは注意するようにしてください。
厚生労働省が葉酸の摂取を推進している
現在では、厚生労働省も葉酸の摂取を推進しています。
厚生労働省が葉酸の摂取を推進するようになったのは、まだ数年前のことなのですが、それだけ必要な栄養素であるということですね。
では、なぜ妊娠を計画している女性や妊娠中の女性に葉酸の摂取を推進するようになったのでしょうか。
厚生労働省が葉酸の摂取を推進している理由
厚生労働省が葉酸の摂取を推進している理由は大きく以下のようにまとめることが出来ます。
●妊娠初期のお腹の赤ちゃんに多い疾患の発症するリスクを葉酸によって減らすことが出来るということが分かったから
●葉酸が不足することによって神経管欠損症や無脳症などの先天性障害を引き起こす可能性が高くなるから
●食生活が欧米化してきたことによって葉酸不足を引き起こす人が増える可能性があると考えられたから
葉酸は欠かすことの出来ない栄養素であり、意識して摂取することで多くのリスクを回避することが出来ることから厚生労働省も葉酸の摂取を推進するようになったわけです。
葉酸の摂取はサプリメントで
葉酸は欠かすことの出来ない栄養素で食事から摂取することが出来ます。しかし、食事からの摂取だと多くの摂取が難しく、生きていく上で必要な量しか摂取出来ないことも多いです。
そこで便利なのが葉酸サプリメントです。
葉酸サプリであれば、手軽に必要な量の葉酸を摂取することが出来ます。食事ではなかなか摂ることの出来ない量も手軽に摂ることが出来るので、葉酸サプリはとてもおすすめです。
葉酸は1日どのくらい摂取すればいいのか?
葉酸サプリを利用するにしても、1日にどれぐらいの量の葉酸を摂取すれば良いのか気になりますよね。
摂取し過ぎも良くないですので、1日に必要な摂取量は知っておくべきです。基準とされているのは「1日に400μg(0.4mg)」とされています。
葉酸の1日あたりの基準値は1000μg(1mg)以下です。これ以上摂ると過剰摂取になってしまいますので注意するようにしましょう。
葉酸の基準量は妊娠中かそうでないかによってもちがってくるので、以下にそれぞれに必要な葉酸の量を紹介します。
妊娠していない成人女性に必要な摂取量
1日 240μg(0.24mg)
妊活中に必要な摂取量
1日 400μg(0.4mg)
妊娠初期に必要な摂取量
1日 400μg(0.4mg)
妊娠初期1カ月~3カ月まで
妊娠中期に必要な摂取量
1日 400μg(0.4mg)
妊娠初期4カ月~7カ月まで
妊娠後期に必要な摂取量
1日 400μg(0.4mg)
妊娠初期8カ月~10カ月まで
授乳中に必要な摂取量
1日 280μg(0.28mg)
葉酸を摂取する最も重要な期間は?
葉酸が必要な栄養素であるということはわかったけれど、一体いつから摂取するのが1番良いのでしょうか。
葉酸を摂取するのに遅いということはありませんが、摂取しておきたい大切な時期というのがありますので、葉酸を摂取しておきたい最も重要な期間がいつなのか見ていきましょう。
妊娠前から妊娠3か月までは特に意識して摂取
葉酸は妊娠する1カ月前から妊娠初期の3カ月目は特に摂取しておいた方が良いと言われています。
もちろん、それ以降でも摂取しておきたい栄養素ですが、重要なのは「赤ちゃんの脳と脊髄が出来る頃に十分な量の葉酸を体に蓄えておく」ということです。
この時期に十分な量の葉酸を摂取しておくことで、先天的な障害を予防することが出来る可能性がとても高くなります。
ですから、妊娠を計画しているのであれば、妊娠前およそ1カ月から妊娠3カ月までは積極的に葉酸を摂取するようにしましょう。
妊活を始めると決めた日から摂取するのがベスト
先ほど妊娠する1カ月前から葉酸を摂取するのが良いと言いましたが、そうは言ってもいつ妊娠するかなんてわからないですよね。
こればかりは天からの授かりものですので、計画通りにはいかないことだってあります。ですから、妊活をする!と決めたのであれば、その時点から葉酸サプリを積極的に摂取するようにしましょう。そうすることで、自分と赤ちゃんの健康を守ることが出来ます。
飲まなかったからと不安にならないように!
これまで葉酸は必要な成分であると説明してきました。
葉酸を摂取しておくことで、赤ちゃんの疾患を発症するリスクを下げることも出来ると言いましたので、葉酸サプリを摂取していないという場合、「葉酸サプリなんて飲んでないけど、赤ちゃんは大丈夫なの・・・?」と心配になっているかもしれません。しかし、飲まなかったからといって不安になることはありません。
必要な時期に葉酸を摂取しなかったからと不安になるとストレスに
確かに葉酸は積極的に摂取しておきたい栄養素です。
しかし、必要な時期に摂取しなかったからと言って、赤ちゃんに必ず影響があるのか?というとそんなことはありません。
リスクを抑えることが出来るということですので、「摂取していなかったから大丈夫なのかな・・・」と考えすぎること自体がストレスになって赤ちゃんに影響してしまうことになりかねません。
あまり心配し過ぎないようにしてくださいね。
気がついた時から葉酸を摂取し、くよくよせず健やかに過ごす
葉酸サプリを摂取するのに遅すぎるということはありません。
妊娠初期でなくても、葉酸サプリが有効であると知ったのであれば葉酸サプリを飲むことをおすすめします。
葉酸は長い期間必要になります。妊娠中~授乳期であっても葉酸がたくさん必要になりますので、妊娠初期に飲んでなかった・・・と悩むのではなく気づいたときから摂取するようにしましょう。
妊活を始める日から授乳期を過ぎるまでは摂取したほうが良い
葉酸は妊娠中だけでなく、妊活を始める前から子供を出産あとの授乳期まで必要になります。
日ごろから必要になる葉酸は、妊娠中~授乳期までの長い期間不足しがちになってしまうので、必要な葉酸を長期間摂取しておくことが大切です。
そうすることで赤ちゃんの健康もママの健康も守ってくれます。
まとめ
今回はどうして葉酸が必要なのか、葉酸サプリをいつからいつまで摂取すれば良いのかについて紹介してきました。
妊娠前から摂取しておいた方が良いと言われている葉酸ですが、摂取するのに遅すぎるということはありません。
妊娠が発覚した後でも授乳中であっても効果があるということはわかっていますので、今からでも遅くありません。
もう妊娠後期だし・・・という場合でも、遅いということはありませんので、これからでもしっかりと摂取するようにしてください。
そして、健康な体で元気な赤ちゃんを産んでくださいね。