葉酸は時期で摂取量が違う?妊活中から授乳中まで、サプリで効率よく摂りましょう!

葉酸は、お腹の中にいる赤ちゃんの成長はもちろん、妊娠中毒症や悪性貧血の改善、さらにマタニティブルーの抑制にも働くという見方もあり、ママにとっては欠かせない栄養素だということはご存知の方も多いでしょう。

しかし意外と、「葉酸が必要な時期」と「時期によって必要量が変わること」を誤解したまま覚えられている人は多いのです。

葉酸は妊娠初期に大切だということは広く知られていますが、貧血などを防ぐので出産後も積極的に摂りたい栄養素ですし、妊活中や妊娠初期、妊娠中期以降、授乳中といった時期によって必要量や摂り方は違ってきます。

そこで今回は知っているようで知らなかった、葉酸の摂取量についてお話していきましょう。

1日に必要な葉酸量

1日に必要な葉酸の摂取量は、年齢と妊娠中、授乳中によって変わっていきます。妊娠中に摂れば大丈夫だと思われがちですが、授乳中も欠かせない栄養素です。ここでは厚生労働省が勧める、具体的な葉酸必要量についてお話しします。

18才~49才の女性:240μg(食事性葉酸)

妊娠していない18~49才の女性は、1日あたり240μg必要とされています。これは普段の食事の中で摂る「食事性葉酸」の量です。

以前国が行った調査によると、20代、30代の女性は約230μgの葉酸を普段の食事から摂っていることが分かっているので、妊娠中や授乳中を除けば日常の食事で葉酸の必要量はとれているのです。

妊娠の1カ月以上前~妊娠初期(3ヶ月程度まで):通常の食事に加え400μg(モノグルタミン酸型)

妊娠の可能性がある女性や、妊娠を希望ある女性は、通常の200μgに加えて、「モノグルタミン酸型」葉酸という、化学的に作られた葉酸を別に400μg摂ることが推奨されています。

モノグルタミン酸型は、葉酸サプリメントの多くに使われており、天然のものよりも体内吸収率が高いのが特徴です。そのため毎日安定して摂取することが可能なのです。

妊娠3ヶ月~:480μg(食事性葉酸)

胎児の成長のために葉酸が必用なのは妊娠初期と言われていますが、中期以降はとらなくても大丈夫!という訳ではありません。

妊娠中は血液を通して赤ちゃんに栄養を届けますし、赤ちゃんも母体から鉄分をもらっているのでママは貧血になりやすい状態。そのため、貧血を防いでくれる葉酸はとても大事なのです。

貧血が悪化すると、赤ちゃんの発育が遅れたり、ママが貧血で倒れてケガをするリスクもあるので、妊娠初期が過ぎても葉酸をしっかり摂りましょう。

必要量は通常量に240μgプラスした計480μgの摂取が望まれています。

授乳期間中:340μg(食事性葉酸)

授乳中も葉酸は通常期間の+100μg、計340μg摂るよう勧められています。

葉酸はホルモンバランスを整える働きがあります。出産後は妊娠中に分泌されていたホルモンから通常のホルモンに入れ替わるため、葉酸が不足するとホルモンバランスが乱れてむくみや産後うつなどの症状が出る恐れがあるのです。また葉酸は母乳の元になっている血を作る働きにも関わっています。

赤ちゃんが母乳を飲むことで貧血の原因にもなってしまうので、葉酸の摂取は出産後もとても大事です。

葉酸には種類が2種類ある

一口に葉酸と言っても、葉酸には「ポリグルタミン酸型」と「モノグルタミン酸型」の2種類あり、それぞれに特徴があります。

ポリグルタミン酸型葉酸(食事性葉酸):食事から摂取できる葉酸

「ポリグルタミン酸型葉酸」は、野菜や果物などに含まれている葉酸のことです。「天然葉酸」と呼ばれることもあります。

天然素材なので体に安心な印象がありますが、体内に吸収されて利用される割合が実は約50%前後しかないので、必要摂取量を摂るには多めに取らなければなりません。

科学的に製造されるモノグルタミン酸:葉酸サプリメントなどから摂取できる葉酸

もう一方の「モノグルタミン酸型葉酸」は、人工的に作り出された葉酸のことで、「合成葉酸」とも呼ばれます。葉酸サプリメントのほとんどがこのモノグルタミン酸を使っています。

その理由は、体内に吸収されてから有効利用される割合が、ポリグルタミン酸型葉酸の2倍に上るからです。つまりモノグルタミン酸型葉酸で400μg摂取することは、食事性葉酸を800μg摂取するのに相当するのです。

400μgのモノグルタミン酸型葉酸を毎日の食事で摂取するのはとても大変!

葉酸には2種類あることが分かりましたが、厚生労働省は妊娠を予定している女性や妊娠初期の女性に対しては、食事だけでなくモノグルタミン酸型葉酸の摂取を勧めています。

その理由はいったい何でしょうか。

食品から身体に吸収されるのは食品に含まれている葉酸量の半分程度

モノグルタミン酸型葉酸が推奨される理由は、安定しかつ高い体内利用率にあります。

ゆでたほうれん草を毎日2.5キロ?

葉酸が豊富に含まれている野菜の代表・ほうれん草は、一般的にゆでて食べることが多いですよね。生のほうれん草は100g中210μgの葉酸を含んでいますが、葉酸は熱や水に弱いので、ゆでたほうれん草の場合は110μgほどに減少します。

それに加えて、ほうれん草に含まれる葉酸は体内吸収率が低いポリグルタミン酸型葉酸なので、単純にほうれん草を400g食べれば目標量摂取できるというわけではありません。

ゆでたほうれん草だけでモノグルタミン酸型葉酸の量を摂るには、なんと約2.5kgの量を毎日食べ続けなければならないのです。この量を食べ続けるのはあまりにも大変ですよね。

葉酸ばかり気にしていると栄養不足にも

特に妊娠中は葉酸をたくさん摂らなければと思ってしまいますが、そうした豊富に含まれていてる食品ばかり選んで食べていると、その他の栄養に偏りが出る可能性もあります。というのも、葉酸を多く含む食べ物は緑黄色野菜やレバーが代表的なので、赤ちゃんの成長に欠かせないたんぱく質といった栄養素が足りなくなります。葉酸の摂取は大切ですが、葉酸にかかりきりになってしまうのもNGです。

水溶性のビタミンである葉酸は加熱すると食品に含まれる葉酸の半分近くが流失してしまう

ほうれん草に含まれる葉酸量のところでもお話ししましたが、葉酸は水溶性ビタミンの一種。

ビタミンcと同じように、水や加熱でその栄養素が壊れたり流れ出たりしてしまいます。ほうれん草も生では210μgの葉酸を含みますが、ゆでると葉酸がお湯に溶け出てしまうため110μgまで減ってしまいます。

毎日継続的に摂取する必要性がある

葉酸はどれくらいの頻度で摂るべきか悩む方もいるかもしれませんが、葉酸は水溶性ビタミンなので、たくさん摂っても尿などと一緒に体外に排出されてしまいます。

そのため毎日継続して摂る必要があるのです。今ではドラッグストアなどで葉酸サプリメントが広く売られていますし、葉酸を含む食べ物はたくさんあるので、調理を工夫しながら毎日積極的に摂りましょう。

1日の葉酸摂取量の上限

どんな体にいい栄養素でも、摂りすぎはNG。もちろん葉酸も過剰摂取には気を付けなければなりません。ここでは上限値や過剰摂取した場合についてご説明します。

1日当たりの葉酸摂取上限は1000μg(1mg)

厚生労働省は、1日当たりの葉酸摂取量は1000μgをオーバーしないようにと注意を呼び掛けています。一日の摂取上限量を超えると、ママと赤ちゃん共に悪影響が出てしまうという報告があるのです。

サプリメントのみで1,000μgを超えなければ問題はない

実は厚生労働省が示す上限値1000μgは、食事性葉酸を含んでおらず、サプリメントだけの数値です。その理由は、ある調査によると、人が食事で一日に摂取する葉酸量は、どんなに多く葉酸を含む食材を摂っても300μg前後にしかならないとされているためです。この量をモノグルタミン酸型葉酸サプリメント量に変換すると、100μg前後。そのため食事の葉酸量は気にせず、葉酸サプリメントで1000μg以上取らなければ過剰摂取にはつながりません。

もし過剰摂取を長期間続けた場合、ママには蕁麻疹やかゆみ、吐き気といった体調不良がでる可能性があるほか、赤ちゃんは小児喘息となるリスクがあるといわれています。

アメリカでは1日800μgの葉酸摂取が勧められている?

葉酸の推奨摂取量は、国によって異なります。

アメリカでは日本の倍近い800μgが推奨されているとか…

1日の摂取量をパーセンテージ表示

葉酸をはじめとするアメリカのビタミンサプリメントには、パーセンテージで1日の摂取量が書かれています。つまり、1日の摂取量がサプリで取れれば100%、それ以上であれば120、150%と表示されるのですが、アメリカでは100パーセント越えのサプリメントが多いようです。

1日800μgというのは天然葉酸サプリメントの場合

それではなぜアメリカは日本の倍以上の摂取量なのでしょうか。

800μgは天然葉酸を使ったサプリメントの場合

アメリカでは、天然葉酸を使ったサプリメントが多く、また注目を集めています。日本のサプリメントの多くがモノグルタミン酸型葉酸を使っているので、日本でもアメリカの葉酸サプリメントを使う人が多いのです。また先ほどお話ししたように天然葉酸は吸収率が低いので、アメリカでは日本で勧められている1日に必要な葉酸量400μgの倍量になっているのです。

葉酸サプリメントの表記方法は法律で決められている

日本ではサプリメントのパッケージを見ても、天然葉酸と合成葉酸どちらを使っているのか明確な表示が義務付けられていません。判断はメーカーにゆだねられているので、はっきりと明記されているサプリメントはあまりありません。

一方、サプリメント開発が進んでいるアメリカでは、パッケージに天然葉酸か合成葉酸か、成分について詳細に表示しなくてはならない法律があります。一目で天然葉酸(Folate)か合成葉酸(Folic Acid)か判別できるようになっているので、サプリメントの信頼性は高いのです。

まとめ

意外と知られていない葉酸の摂取量についてお話してきましたが、いかがでしたか?葉酸は毎日必要量を摂ることが、ママにとっても赤ちゃんの成長にとっても大切なこと。

普段の食事で、葉酸が多く含まれる野菜や果物、豆類などをバランスよくとることも大切ですが、毎日一定量を食品から摂取するのは案外大変なことです。吸収率の高い葉酸サプリメントをうまく組み合わせて、1日に必要な葉酸量を効率よく摂取してくださいね。

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